【子育て♯2】親の養育態度が子供に及ぼす影響とは

家族

犯罪心理学者は見た危ない子育て
(SB新書) 著者出口保行

–内容–

この本は前作「犯罪心理学者が教える子どもを呪う言葉・救う言葉」に続き、親の養育態度に注目し紹介している。指標となるアメリカの心理学者サイモンズが調査した養育態度をベースに
「過保護型」
「高圧型」
「甘やかし型」
「無関心型」
4つに分類。仮説を立て非行少年と親の心理分析をし、養育態度タイプ別を事例とともに注意点も解説。

子育ては偏る。
それは何故なのか。

–感想–

危ない子育てという文字。いきすぎてないかと手にとり読み進めました。TVにも出演されている田口保行さん。
防犯の専門家でもあり行き着いた先に「攻める防犯」に着目し、犯罪を今起こそうかどうかと思う子から犯罪の気分を取り除くこと。
効果があった地域であいさつをしたり、街を美化する活動が「犯罪者化させない防犯」に結びつき子育て本を書いたそうです。

非行少年が親のことを普遍的に思うこと。
「厳しい、自分の事を気にしてくれない、気まぐれ」
子どもを気にしない、言うことがコロコロ変わる、命令や監視しコントロール下におく、叱るタイミングが間違うと回数も増え厳しく感じる。
グレるのも当然だ。
子どもを育てているとこの時期は、こんな段階なんだと、なんとなくわかっていくものの
情緒的な面は成長するにつれ現れてくる。
長女の時は、先回りしてやってきた事も多く、入学当初は自分で決められないことに初めて気づき過保護型、末っ子は甘やかしの自覚がある。
完璧ではないが日頃から反応を見ていると気づき、言葉で伝えることが難しいと表情や動作に変化がある。そうして何らかのSOSが子供から表出された時、向き合い理解しようとするこはできなかったのだろうか。

人間は思い込みの強い生き物で、真実をそのまま認知することはできないと著者は言います。
本書で紹介する心理学用語の確証バイアス。
思い込みに近い言葉の意味で
「人は見たいもの見て聞きたいものを聞く」
「無意識に思い込みを強化するような情報ばかりを集める」
結果、認知の偏りが強くなり、合理的な判断が出来ず問題に繋がることが多く起きてしまう。
孤独な子育てこそ確証バイアスが強化され、ひずみが子供に向かうと。
子どもが抱える問題として、少なくとも登校拒否や起立性調節障害などが映し出しているのかもしれない。
親自身が相談できる場所は、積極的に活用すること。人とつながり心のよりどころや、様々な視点を持つことが改めて必要だと感じる。

発達の段階においての特徴や養育態度を振り返り、重視すべき課題を知ることができた。学び多い一冊です。

この記事を書いた人
えま

4人の子を持つ母親。
自身と向き合い大切な事は何かを考え、豊かに過ごしていけるよう目標にしています。子育てしながら感じた事や、暮らしの中での疑問点を深堀して発信していきます。

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